知られざる鬼才 マリオ・ジャコメッリ展 @写真美術館


シュルレアリス無の次に入った、次のとこはすごいよかった。マリオ二人目。じゃこも二人目。いや三人目か。入って、人のいなかった、左にいってびびった。一瞬、やなぎみわかと思ったけど、それ以上におそろしさ満点満杯。この人の皺のお話よかった。人間の皺は老い。大地の畝も皺。人間による大地の老い。大地が皮膚に見えてくるから恐ろしい。死ぬと大地になるから続いてて。「ルルド」永遠の聖地。日本にもこういうとこある。末期がんの人が最後の望みをかけてやってくるっていう温泉とか、そいういうのだと思うけど、古い車いすと、動くベッドがこれほど多くならぶとものすごくて、これを上から見る人はどんなだろうと想像してしまう。
それと、「私には自分の顔を愛撫する手が無い」。ものすごく飛んだ写真で、コントラストが高い。黒と白の世界で、グレーがないから、リアルに感じられない。しかも神学生を撮っているから、なおさらで、雲の上を遊んでいるよう。天空。だって、この人たちは、いずれ神父さんになるわけで、キリストの代弁者ってことだから。地面がないから、浮いていて、かごめかごめをしながら、一人ずつ消えていくんだと思う。中高のときのタバコ臭い神父さん校長をふと思い出してしまった。タバコ臭い息だけが人間さを感じさせていた。